ブロック用ボウフラ封じ器具「フラフージ(実用新案)」試験販売のご案内

 申し訳ございませんが試験販売は終了しました。ご利用ありがとうございました。

フラフージ
日本の住宅地では、敷地の境界線にコンクリートブロックを並べて設置することが多くあります。 そのようなブロックの縦穴の底に雨水が溜まると、 ボウフラが湧いて、蚊が発生する原因になっています。 最近では、天端ブロックという、穴の上側だけが塞がったブロックで施工されることもありますが、 昔からあるものは大抵、穴が開いています。 ついうっかり、穴の中に小銭を落としたりすると、取り出すのが大変です。

蚊は、日本脳炎をはじめ、マラリア、デング熱、ジカ熱といった病気を感染させ、 それにより毎年世界中で100万人が死亡しているといわれています。 蚊の発生を防ぐために、色々なところに溜まった雨水を捨てるように指導されますが、 施工されたブロックをひっくり返すわけにもいかず、かと言って殺虫剤を撒くのも、 人体への悪影響がありそうで避けたいものです。

ブロックの穴の容積は外形の3割程度ありますので、それを全部モルタルで埋めようと思っても、 二の足を踏みたくなります。 ましてや、ブロックが何段も積んであるときには、穴の容積が段数倍に増えてしまいます。 また、ブロックの穴は軽量化に役立っているため、それを埋めてしまうと転倒しやすくなり、安全上の問題が起こります。

そこで、今回お勧めするのは、新製品「フラフージ」です。 AsaTech の所在地は、昔から蚊の宝庫(?)で、クリスマス頃になっても蚊に悩まされ続けています。 近所の住民は、庭仕事をするときには、皆さん虫よけの網をかぶっています。 蚊の発生源の1つであるブロックの穴を、楽に、しかも恒久的に埋める方法を以前から考えていたのですが、 ついに完成した、この「フラフージ」を世に広めることにいたしました。

「フラフージ」は実用新案出願中です。
(登録番号:第3207845号 名称:コンクリートブロックの穴をモルタルで塞ぐための器具)
当初は、特許出願を予定していたのですが、おこがましい気がしたので、 比較的手続きの容易な実用新案に変更しました。

「フラフージ」(Hulahooge) の名称は「ボウフラ封じ」を略して付けたものですが、 奇しくも沖縄の方言で、馬鹿みたいなことをする人を「ふらーふーじー」と呼ぶそうです(笑)。 ひょうきん者とかお目出たい人といったニュアンスでしょうか。

「フラフージ(実用新案)」を利用した施工の実例

フラフージの実物 現在、フラフージは試作品として、段ボール紙と針金とで出来ています。
一つひとつ手作りですが、将来、これが飛ぶように売れるようになった暁には、 大量生産できるような体制にしたいと思います。(夢)
施工対象のブロック 今回、穴を塞ごうと思う、敷地の境界にあるブロックです。
ちょうど雨上がりだったので、表面が湿っています。
もし乾燥しているようなときには、モルタルの接着が良くなるように、 水を掛けるなどして、湿らせておくと良いでしょう。
また、泥などで汚れているときには、汚れを落としておくと良いでしょう。
雨水が溜まっている様子 穴の中を覗いてみると、空が映っています。
しっかりと雨水が溜まっていて、撮影している私の元に蚊が集まってきました。 恐らくボウフラの棲家になっていそうです。
内側には苔が生えていますが、入口から離れているので、作業には差し支えなさそうです。
入口付近に苔が生えているときには、ワイヤブラシなどでゴシゴシ削り取って、 モルタルが接着しやすくしておく必要があります。
施工用の道具 有り合わせの道具を集めました。DIY でちょっと使うだけの寄せ集めです。
  1. モルタルをこねるときに下に敷くトロ舟。昔100円ショップで買った大きなトレーです。 年季が入っているため隅が欠けてきているので、割れないように注意して扱わないといけません。
  2. ミニ片手鍬。平たい鍬です。これも100円ショップで買いました。 モルタルをこねるときに、非常に重宝します。
  3. 移植ごて。カタカナで、ハンドスコップとかハンドシャベルと呼ぶようです。 モルタルをこねたり、すくったりするのに使います。
  4. 左官ごて。かなり昔に、ホームセンターで買ったものです。 今なら100円ショップにも売っていそうです。 きれいな仕上げをしたいときに、ブロックの上面全体にモルタルを塗る際に必要です。 穴を埋めるだけなら、なくても構いません。
  5. スプーン。モルタルを穴に詰めるときに、あると便利です。 なぜか、このスプーンは土の中に埋まっているのを見つけたものです。 こんなときに役に立つとは予想外でした。
  6. 園芸用土入れ。 セメントと砂を調合してモルタルを作るときに、1対3の量を計るのに利用しましたが、 移植ごてを使えば十分ですね。これは特に必要ありません。 割高になりますが、インスタントモルタル(インスタントセメント)を使用するなら、調合の手間もありません。
使用するフラフージ フラフージは地球にやさしいエコな商品ですので、使用済み段ボールを材料にしています。
段ボール箱の印刷はそのままですので、見栄えはよくありません。
施工後にはモルタルの下に隠れて、フラフージは見えなくなるし、 モルタルが硬化するまでの間だけ形を保っていればよいので、見栄えを気にする必要はないのです。
フラフージを取り付けたところ フラフージをブロックに取り付けたところです。
モルタルを詰める直前に、フラフージを取り付けてください。
フラフージを取り付けた状態で、長時間置いて、雨ざらしにしたりすると、 試作品のフラフージは使い物にならなくなります。
丈夫なフラフージの需要が多いようなら、材料の改良を検討したいと思います。
フラフージを取り付けたブロックのクローズアップ ブロックに取り付けたフラフージを近くから見たところです。
ブロックが古くて、風雨にさらされて小石がむき出しになっています。
モルタルを詰め込むところ フラフージの上にモルタルを詰めている様子です。
スプーンですくって、少しずつ穴の中へモルタルを入れていきます。
スプーンの先でつついて、穴の隅々までモルタルを広げます。
表面はスプーンの背でなぜると、きれいになります。
土の中に埋まっていたスプーンが、こんなに役立つとは本当に意外でした。
モルタルを詰め終わった様子 穴にモルタルを詰め終わったところです。
詰め込んだモルタルが硬化した様子 1日経って、モルタルが硬化したところです。
これで完成です。
もう雨水が穴に溜まってボウフラが湧くことはないでしょう。
ニッパーで針金を切除しているところ もうひと手間掛けて、外に出ている針金をニッパーで切除しているところです。
将来、針金が錆びて汚らしくなるのがいやな場合は、こうしておくとよいでしょう。
針金を切除した様子 針金を切除した様子です。
これも完成状態です。
仕上げの上塗りをしているところ ブロックの色とモルタルの色が違って、いかにも穴を埋めた感じで目立つのが嫌な人は、 ブロックの上面全体にモルタルを塗って仕上げましょう。
出ている針金はそのままで、モルタルの中に塗り込んでしまいます。
左官ごてを使って、平らに仕上げます。
このときも、ブロックが乾燥している場合には、 モルタルの接着がよくなるように、水で濡らしておいてください。
仕上げが終わった様子 仕上げの上塗りが終わったところです。
素人作業なので、デコボコしていますが、ドンマイです。
完成した様子 数日経って、仕上げのモルタルが硬化したところです。
丁寧な仕事の完成です。
ここまでやると、次は周囲の雑草が伸びているのが気になってしまいます。
一気に上塗りまでして亀裂ができた様子 上記の作業手順を追ってみると、ブロックの穴を埋めるのと同時に、 仕上げの上塗りまで済ませてしまった方が、 作業が楽になると思われる方がいるのではないでしょうか。
実際にそうしてみた結果が左の写真です。
穴のあった場所の周囲に、小さな亀裂が出来ているのが見えます。
モルタルは硬化するときに若干縮むため、 それが原因で、仕上げした表面に亀裂が発生したものと考えられます。
上塗りのモルタルを厚くすることで、亀裂の発生を防げるかも知れません。

「フラフージ(実用新案)」のサイズ

フラフージの針金の長さは、モルタルの高さが 2.5 cm になるように調整してあります。
2.5 cm というは、ブロックの穴周囲の壁部分の厚さとほぼ等しいものです。
将来、ブロックの穴にフェンスの柱を立てる可能性がある場合などでは、 針金の長さを短くしておくと、強度が下がって穴を復元しやすくなります。
モルタルの高さ 2.5 cm を変更したいときは、注文の際にご指定ください。
モルタルを作るときに、セメントと砂と水の比率を変えることで、わざと強度を下げることも可能です。

フラフージの底板部分のサイズは、ブロックの穴のサイズに合わせる必要があり、 下表のように、ブロックの厚さにより穴のサイズは異なります。
下表での単位は cm です。原材料の性質上、寸法には多少の誤差があります。
また、メーカーの違いや製造時期の違いなどにより、下表とは寸法が異なる場合がありますので、 注文の際には、正しい穴のサイズを計測するようにしてください。

ブロックの厚さ10 cm12 cm15 cm19 cm
上面の穴4.5 x 7.86.6 x 7.69.2 x 7.013.0 x 6.5
下面の穴5.2 x 8.26.8 x 7.99.5 x 7.513.5 x 7.2

穴のサイズは、通常、下面よりも上面の方が少し狭くなっていて、 ブロックを積むときに目地のモルタルを盛りやすいようになっています。
同じサイズのブロックであっても、上下逆さまに設置してあるときは、 下面の穴のサイズのフラフージが必要になります。
一連のブロック構造物でも、逆さまのブロックと逆さまでないブロックとが、 混在していることがありますので、注意が必要です。
上下の穴のサイズの違いは僅かなので、よく見ないと気が付きません。
フラフージの注文をされる際には、 ブロック1つひとつで、穴のサイズをきちんと測るようにしてください。

標準的なフラフージの底板部分のサイズは、穴のサイズよりも縦横2mm だけ小さくします。
例えば、ブロックの厚さが 10 cm の場合には、 4.3 cm × 7.6 cm または 5.0 cm × 8.0 cm が標準です。
穴のサイズ以上にした場合、底板をしっかりと固定できますが、取り付けるときの作業効率が悪くなります。


「フラフージ(実用新案)」の試験販売 

フラフージの試験販売はもう終了しました。
このページに書いてある情報を参考に、ご自由に制作してください。
大量に作るコツは、針金を切ったり曲げたりするのに、 いちいち物差しで長さを測ってペンチで切ったりしないで、 簡単なものでいいので、専用の道具を先に作っておくことです。
段ボールを切るのも、押切裁断機(ペーパーカッター)などを使って、 効率よく行う必要があります。
また、試しに一つ作って、実際のブロックの穴にはめ込んでみて、 サイズが良いか確認することも必要です。
サイズが合わないと施工時に苦労します。

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